日本の迷い方

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【旅行雑記】「総合旅行業務取扱管理者」試験に合格した話


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特に本業に役に立つ訳ではないのだが。

現在日本には約300弱の国家資格があり、その中には旅行関係のものがいくつか存在する。それが「国内旅行業務取扱管理者(以下「国内」)」と「総合旅行業務取扱管理者(同「総合」)」。

すべての旅行業者および旅行業者代理業者は、すべての営業所において「旅行業務取扱管理者」を1人以上選び置くことが法律で定められている。なお、「国内」は国内旅行のみを、「総合」は国内旅行と海外旅行どちらも取り扱うことができるという違いがある。

もう遥か昔の15年ほど前、まだ高校生の時分に「国内」を取得して以来しばらく放置していたのだが、この度2021年の「総合」試験を受験し、無事取得することができた。そもそも当時は旅行業に従事したくてこの資格を取得したのだが、気づけば今では全く違う仕事をしているのだから、人生思い通りにならないなと思う今日この頃。

閑話休題

この試験、「国内」は3科目(旅行業法、約款、国内旅行実務)で毎年9月、「総合」は4科目(旅行業法、約款、国内旅行実務、海外旅行実務)で、毎年10月にそれぞれ試験がある。いずれの試験も、各科目60%以上の得点で合格という仕組みで、合格率は「国内」40%、「総合」25%程度。2021年は12月14日に合格発表があり、先日無事合格証書を手に入れたという訳。

制度上「国内」の上位互換が「総合」という仕組みゆえ、「国内」に合格すると「総合」の試験のうち2科目(旅行業法、国内旅行実務)が免除されることから、今回の「総合」受験の際には2科目(約款、海外旅行実務)のみ試験を受けることになった。

(試験に関する公式サイトはこちら)
①国内旅行業務取扱管理者試験

www.anta.or.jp

②総合旅行業務取扱管理者試験

www.jata-net.or.jp

問題としては旅行業そのものの仕組み(旅行業法)や国内航空会社の旅客運送約款(約款)、JRや国際線の運賃計算や国内外の観光資源、航空会社コードや都市コード空港コードなど(国内実務・海外実務)が出題される。実際にどんな問題が出題されるかは上記リンク内に今年の試験問題が掲示されているのでご確認いただきたいが、旅行好きであれば勉強せずとも回答できる問題もあるのではないかと思う。

実際、今回受験するに当たっては、書店で購入した某通信学習会社の出版する過去問題集(3,000円程度)を3回転したのみ、計5時間ほどしか学習しないまま当日を迎えたが、約款は90%近く、海外旅行実務についても何とか合格点を確保することができた。問題によっては殆ど過去問と同じだったりするのはこの試験の特徴だろうか。

2021年の試験を受験した体感としては、特に「海外旅行実務」の難易度が高く、試験当日も回答の選択肢のうち1つも見覚えがない、といった設問がいくつもあった。ただし、潔く「海外観光資源」の問題は捨てて他の問題を取りに行った結果、「海外観光資源」がボロボロでもトータルでは合格点を確保することができた。これに限らず、資格試験はうまく取捨選択することが大事。

もし興味があれば、いきなり「総合」を受験するのではなく、「国内」を受験し、合格したらその翌年に「総合」を受験するのが負担が少なくて良いかと思われる。順を追って受験すればそれほど重い負荷はかからず、特に受験予備校等を申し込まずとも、市販のテキストや過去問題集があれば合格できるはず。

ちなみに、試験は合格、不合格の場合いずれも郵送で結果が通知されるが、合格の場合は大きな封筒、不合格の場合は小さな封筒で届くとのことで、中身を見ずとも結果が判ってしまう残酷な仕様。こと私はといえば、「国内」「総合」共に一度で合格したので小さいというその封筒を見たことがないのだが、これは単に運が良かっただけなのかもしれない。

冒頭に記した通り、今している仕事と直接の関係はなく、何かに活きるかというと必ずしもそうではないものの、放置しっぱなしでずっと心残りになっていた資格を取得できたのは何とも嬉しいかぎり。

ともあれ、来年も同時期に試験が実施されるはずなので、興味があれば受験してみてはいかがだろうか。

というお話。